「Simultaneously」、覚えにくいですよね。
受験生の皆さんやToeic初心者の方から「この単語苦手」「覚えにくい」という声をよく聞く単語の代表格です。
まずなんといっても読みにくいですよね、スペルが長いですしね。しかも聴きとるのも難しいです。中盤の音がなにやらぐにゃぐにゃっと聞こえます。となると当然発音もしにくいわけで、こうなるとなかなか覚えられません。
覚えにくい単語とは、なかなか覚えられないなー、とぼんやり思っているだけではいつまでたっても覚えられないものです。
でも、一度じっくりひざを突き合わせて正面から向き合ってみると意外と記憶に残ったりしますよ。
この記事ではみんなが苦手な「Simultaneously」をじっくりと深掘り、深く深く掘るうちにどんどん覚えやすくしていきます。
どこよりも易しい、イメージしやすい解説を目指します。
そしてもちろん、発音にもなじめるようにしていきますよ。
では、今回も頑張っていきましょう。よろしくお付き合いくださいね。
simultaneouslyの意味と発音
「simultaneously」とは?
「Simultaneously」は、同時に何かが行われていることを表す英語の副詞です。
副詞です、とか言うといきなりハードルが上がる方は特に品詞は気にしなくていいです。
「副詞?なにそれ、おいしいの?」状態で今日のところは置いといていいです(いつか克服しましょう)
とにかく、なにか複数のアクション、事象でもいいし、イベントでもいい、
simultaneouslyは、何かが同時発生していることを指します。
日本語にすると「同時に」「一斉に」「同時刻に」といった表現になるものです。
「simultaneously」の意味をweblio辞書でみる
今から例文を三つ出します。
英文とともに日本語訳もつけています。
英文を読んで、日本語訳を読むときに、状況を映像としてイメージしてみてくださいね。
例文:
- “The signal turned red, and two cars came to a stop simultaneously.“
(信号が赤になり、2台の車が同時に停車した。) - “In a synchronized swimming routine, the team members perform their movements simultaneously.”
(シンクロナイズドスイミングでは、チームのメンバーは動きを同時に演技をおこないます。) - The concertgoers applauded simultaneously at the end of the performance.
(コンサートの観客はパフォーマンスの最後に一斉に拍手を送りました。)
・信号で車が2台同時に到着する場面
・シンクロで同時に同じ動きをしている場面
・コンサートで一斉になりはじめる拍手
イメージしましたか?覚えにくい単語はイメージするのが大事です。
脳内でちゃんともう一度、ひとつひとつ映像にしてみてください。
・信号で車が2台同時にとまる場面
・シンクロでチームみんなが同時に同じ動きをしている場面
・コンサートで一斉になりはじめる拍手
そう、今脳内に再生したイメージ、それが simultaneouslyです。
「Simultaneously」は、時間的な重複や重なりを強調する際によく使用されます。
このように、覚えにくい単語は例文を脳内で映像にしながらイメージとして心に植え付けていくのも、覚え方の一つの手です。
「simultaneously」をカタカナにしてみた そしてネイティブ発音
発音
では次に発音を見てみましょう。
発音記号はこんな感じ。
/ˌsɪm.əlˈteɪ̯.ni.əs/ (イギリス英語)
/ˌsaɪ̯.məlˈteɪ̯.ni.əs/ (アメリカ英語)
アクセントは、3番目の音節、teɪ̯に置かれます。
ゆっくり発音して、母音と子音のバランスを意識することで、simultaneouslyの発音が定着します。記号が難しければ、音声を聞きながら真似するのも良いでしょう。
- 1つ目の音節 “sim” は、/sɪm/ と発音します。イギリスだとシム アメリカはsaɪ̯サイに近い音になります
- 2つ目の音節 “ul” は、/əl/ と発音します。
- 3つ目の音節 “ta” は、/tæ/ と発音します。
- 4つ目の音節 “ne” は、/ni/ と発音します。
- 5つ目の音節 “ous” は、/əs/ と発音します。
- 6つ目の音節 “ly” は、/li/ と発音します。
重要なポイントは以下の2つです。
3番目の音節taにアクセントがあるため、/eɪ/の母音をはっきり発音する。
/ɪ/, /ʌ/, /ə/ のような不明瞭母音が続くため、口の開きを意識して発音する。
音節で分解することもできます。
si-mul-ta-ne-ous-ly
1つ目 – si
2つ目 – mul
3つ目 – ta ※ここにアクセント
4つ目 – ne
5つ目 – ous
6つ目 – ly
という6つの音節に分かれます。
発音記号、何それ?読めない、の人もいますよね。
発音記号が苦手な方のために、”simultaneously”をあえてカタカナで書こうとすると「サイ-ム(アル)–ティ-ニァスリー」(米)みたいな感じです。
英語の発音は、音声記号を正確に使うことが大切で、そもそもカタカナで書けない音のほうが多いですが、どーしても慣れない!というときは最初だけちらっとカタカナを見て、それから音を何度も聞くと聞こえるようになったりします。
下の動画を「サイ-ム(アル)-ティ-ニァスリー」というカタカナと結びつけながらみて、次第にカタカナから脱却して音を真似して自分でも発音してみてください。繰り返すうちに上手にまねできるようになると思います。
「Simultaneously」の意味を深掘り
「Simultaneously」になじんでいくために、さらに「同時に」の意味を深掘りしましょう。
「Simultaneously」は、時間的な重なりや同時性を強調し、出来事やアクションが同時に発生していることを明示するために使用されるんでしたね。
いろんな「同時に」の三つのパターンをイメージしてみましょう。
- 同じ時間に何かが起こる場合:
- The two runners crossed the finish line simultaneously, resulting in a tie for first place.
(2人のランナーは同時にゴールに到達し、1位タイとなりました。) - ↑ゴールしたのが同タイムだった、ということ
- The two runners crossed the finish line simultaneously, resulting in a tie for first place.
- 同時性を強調したい場合:
- The orchestra and the choir performed the final note of the symphony simultaneously, creating a breathtaking musical climax.
(オーケストラと合唱団は交響曲の最終音符を同時に演奏し、息をのむような音楽のクライマックスを演出しました。) - ↑せーの!で同時に音を合わせた、ということ
- The orchestra and the choir performed the final note of the symphony simultaneously, creating a breathtaking musical climax.
- 異なる場所でも同じ瞬間の出来事:
- During the New Year’s celebration, fireworks lit up the sky simultaneously in cities all around the world. (新年を祝う際、世界中の都市で花火が同時に空を彩りました。)
↑別々の場所だけど同じ時だった、ということ
- During the New Year’s celebration, fireworks lit up the sky simultaneously in cities all around the world. (新年を祝う際、世界中の都市で花火が同時に空を彩りました。)
とまぁ、ひとくちで「同時」といってもいろんなバージョンはあるわけですが
これらの例文ぜんぶ、「simultaneously」です。
同時に何かが起こること、同時性の強調、異なる場所での同時の出来事、ぜんぶ「同時に」「simultaneously」
「simultaneously」分解すると覚えやすくなった!
つぎに、意味を記憶に定着させるために、simultaneouslyをsimulとtaneouslyの二つに分けてみましょう。
simul サイマルって?
「Simultaneously」の語源は、ラテン語の「simul」(同時に)に由来します。この語源から「simultaneously」は同時性を強調し、「同時に」や「一緒に」という意味を持つ単語とななっています。
そう、語源が「simul」なんです。
カタカナにすると「サイマル」。この冒頭のSimul「サイマル」の部分だけで「同時」という意味でカタカナ語としても使われています。
聞いたことありませんか?「サイマル放送」テレビがアナログ放送から地デジにきりかわる移行期間に、アナログでもデジタルでも同じ番組を同時に両方で放送していました。
「サイマルラジオ」もありますね。ラジオ放送をラジオの電波でも放送するのと同時にネットでも放送しています。
カタカナ語になってる「サイマル」をつかえば「simul」が「同時の」の意味を持つことが覚えやすいですね。
taneous ティーニアスって?
taneouslyのtaneousがつく単語はいくつかあるのですが
taneous の部分には単独での大きな意味はありません。
語源はラテン語の “-anus” という接尾辞で、”-anus” は、”関係する、~の性質を持つ” という意味です。
調べてみると「同時性を強調する形容詞を作成する役割を持つ」という記載と「何かが起こるという性質を示す」という記載がありました。
そして、
taneous の語源を調べてみると、ラテン語の「tempus」に由来する、という記述もありました。
「tempus」には「時間、時期」といった意味があるため、taneous にも「時間」のニュアンスが含まれていると考えられます。
たとえば、これらの英単語があります:
- Instantaneous (瞬時の)
- Momentaneous (一時的な)
- Simultaneous (同時の)
「瞬時の」「一時的な」「同時の」と、確かに「時間」に関係する性質を表していますね。
ですので、taneousには、単に「性質を表す」というだけでなく、 「時間に関する性質を表す」というニュアンスも含まれていると言えそうです。
taneousがつく他の単語も詳しく見てみましょう。
Spontaneous (自発的な): “spontaneous” は、「自発的な」や「突然起こる」という意味を持つ形容詞で、”-taneous” は性質を示す部分です。sponの部分が「自発的に」や「自然に」、なので、つまり、Sponとtaneous あわせて何かが自発的に起こる性質を示し、Spontaneousの意味は「自発的な」になります。
Contemporaneous (同時代の): “contemporaneous” は、「同時代の」という意味を持つ形容詞で、”-taneous” は同時性を示し、同じ時代に存在する性質を表現し、contempoの部分の語源は「同時の」や「同時代の」です。そしてContemporaneousの意味は「同時代の」になります。
「性質を表す」や「性質を強調」という言い方が理解しにくいかもしれませんね。
「性質を表す」ということは、すなわち「形容詞にする」と思っていいです。
だって、形容詞はもともと「物や事物の性質や特徴を説明するために使用される品詞」、
だから形容詞は「性質を表す」ためのものなのです。
品詞の話になると途端に拒否反応が起きる人もいるかもですが
日本語に置き換えるとわかりやすいと思います。
たとえば「美」は名詞ですが
「美」に接尾語の「しい」をつけて「美しい」にしてしまえば、名詞じゃなくて形容詞。
そして「美しい」とは、「性質を表す」言葉ですよね。つまり「しい」がつくことによって、性質を表す言葉に変化しています。
taneousは、形容詞にするだけではなく、、「同時性を表す」ことや「自発的に起きる」ことまで表しているそうなので、単純な「しい」と同じ働きのみ、というわけではないのですが
「性質を表す」「形容詞化」に一役買っているという点では同じ働きをもつといえます。
taneousの部分は、時間に関係し、同時性を強調したり、何かが起こることを言い表すことを形容詞にする役割、形容詞化にも貢献しているんですね。
at the same time と絡めるのも覚えやすい
simultaneouslyの意味を覚えるもう一つのコツ、それは、at the same time の頭文字のSとTに注目すること。
at the same time も「同時に」という意味の英語表現ですね。Same Time、SとTですね。そして、simultaneouslyもまた「同時に」を意味します。これにもSとTが入ってます。
なんだよ、偶然同じ意味で頭文字が同じなだけじゃん、と思われるかもですが、偶然・・ではありません。
「Simultaneous」の「simul」と、「at the same time」の「same」は、ともにラテン語の「simul」に由来しています。
「same」は、古英語の「sam」から来ているのですが、この「sam」自体が、ラテン語の「simul」に語源があると考えられているんです。つまり、「Simultaneous」の「simul」と、「at the same time」の「same」は、共に最終的にはラテン語の「simul」に遡る同じ語源を持っていることになります。
このことから、二つの表現が「同時」という意味で関係性を持つのは、単なる偶然ではなく、語源的なつながりに基づくものだと言えますね。
この一致を意識することで、simultaneously の意味とスペル、音を同時に関連付けて覚えることができます。
覚え方とまとめ
まとめます。
- simultaneouslyは「同時に」を意味する副詞
複数のことが同じタイミングで起こることを表す
「一斉に」「同時刻に」などの意味
- 発音は「サイ-ム(アル)-ティ-ニァスリー」
音節はsi-mul-ta-ne-ous-ly
アクセントは3番目のtaにある
ネイティブ音声と一緒に自分も声を出して練習することで聞き取りやすくなる
- simulとtaneousに分けてとらえると覚えやすい
simulは「同時の」というラテン語起源 「サイマル放送」など、カタカナ語にもなってる
taneousは「時」に関連し「~の性質」を示す 形容詞につく接尾語 - 同じ意味の at the same time とSとTが共通、と覚えると覚えやすい
いかがでしたか?
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simultaneouslyを心に刻むための例文
最後に、イメージして心の奥底までsimultaneouslyをしみこませるための例文をおいておきます。
イメージしながらじっくり読んでsimultaneouslyと親しくなってくださいね。
- The baby twins laughed simultaneously, almost as if they could read each other’s minds.
(双子の赤ちゃんは同時に笑った。まるでお互いの心が通じ合っているかのように。) - I pressed the buttons simultaneously, but only one light came on.
(ボタンを複数同時に押したのに、ひとつのランプだけがついた。) - The earthquake caused buildings to collapse simultaneously across the city.
(地震で街の建物が同時に崩壊した。) - The singers harmonized perfectly, holding the last note simultaneously without any discord.
(歌い手たちは完璧なハーモニーを奏で、不和を生じることなく最後の音を同時に響かせた。) - Simultaneously, the crowd jumped to their feet, roaring in excitement.
(観衆は一斉に立ち上がり、興奮のあまり大声で叫んだ。) - Lightning lit up the sky simultaneously in several places.
(いくつもの場所で稲妻同時に空を照らした。)
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