音読が英語力向上に効果がある!と聞くのでやってみるけど
「これで本当に英語力上がるのかな」
「音読がいいって本当なのかな」
「音読のやり方、これであってるのかな」
という疑問を持ったりしませんでした?
わたしは・・・そうなりました。
なんといっても、音読ってけっこうエネルギー要るんですよね。
しんどいからわりとすぐ嫌になったり、知らない単語の意味を調べてて集中力途切れてやめちゃったり。
私も何度も挫折しました。
でも、英語の音読は英語力向上に大きな効果があります!
英語の音読は、単語力と文法運用力向上に効果あり
英語音読の効果は何と言っても、音読によって文法や単語が体にしみこみ、無意識に使いこなせるようになるところ。
そして、それによってリスニングとリーディングスキルが向上するところです。
文法・・・単語・・・リスニング・リーディング!
どれも英語を勉強している私たちにとって乗り越えたい!
でもなかなか乗り越えられない大きな壁ですよね。
これらが体にしみこんで無意識に使いこなせるようになるらしい音読。俄然気になりますよね。
この記事では、
- 音読が効果があるとされる理由
- 音読が挫折しやすい原因は脳のリソース問題だった
- 効果が出やすい英語音読のコツ
をお伝え、みなさんの壁越えをアシストします。
でも、
音読が効果あるっぽい
よーしやるぞ!と思って30分後には
「これって本当に効果があるんだっけ?」とか思い始めてまたググってしまってませんか?
あるある、ですよね?
だって、やってみたら音読って実は結構大変なんですもん
でも、
英語音読の効果に対する疑問「これ、本当に効果あるのかなぁ」は、
「面倒くさいなぁ」「しんどいなぁ」の裏返し。
「音読、すごく面倒なんだけど、この面倒さを続けるほどの見返りが本当に得られるのかなぁ」が本音ですよね。
これは私自身の体験においての実感でもあるんですが
英語の音読って、
- やってみたら思ってたより疲れるし
- 英語を読むのに慣れてなくて口が回らないし
- 自分の発音が気になっちゃうし
- 読んでるのに英語が頭に入ってこないし
- 一人で音読とかやってるのを人に聞かれたら恥ずかしいし
「英語の音読、いいって聞くけど本当に効果あるのかなぁ?」とか思ってしまう。
でも、「効果」という見返りの確証があれば努力を続けやすくなりそうですよね。
英語音読は意味ない説を調べてみた
そこで逆に、「英語の音読は効果ない」と言っているサイトや論文を
なぜ意味がないと言っているのか
何に対して意味がないと言っているのか
を調べてみました。
すると逆に、「じゃぁ、こうすれば音読の効果が発揮できるね!」という英語音読のやり方が見えてきたのです。
まずは、「英語の音読が効果ない」と書いているサイトや論文をたくさん読んでみました。
- 正しい発音が身につかない
- 正しいリズムやイントネーションが身につかない
- 音読しても話せるようにならない
- 発音や発声に注意を向けることで、内容理解にさくための『認知リソース』が減少する
どうですか?
1,発音や2,イントネーションは、納得はしますよね。
ただ文字を見て声に出すだけで発音が身につくわけもなく、イントネーションも自己流になりがちでしょうし。
3,話せるようにならない、も納得です。読んでるだけではすらすら話せるようにはならないでしょう。話すにはもう少し力強いアウトプットが必要そうです。
が、最後の4つ目は、英語の音読は意味ない説の中で一番興味深くて説得力がありました!
音読してても英語が頭に入らない問題 原因は脳のリソースの限界だった
大事なことなのでもう一度言います。
先ほどの英語の音読意味ない、の 4つ目 、覚えてますか?
4,発音や発声に注意を向けることで、内容理解にさくための『認知リソース』が減少する
(学生さんと思われる方の研究資料に参考としてリンクを貼っておきます 音読が英文の内容理解に及ぼす負の影響)
実は私も身に覚えがあります。
英語の音読がいいと聞いてやってみても、声に出して読んでいるものの全然内容が頭に入ってこない。
脳内で意味が分からない状態のままでただ読んでいるだけ
これ、あまり英語力上がる気がしないなぁ、という状態になりがちでした。
この原因を自分で振り返ると・・
自分が言いよどんだりするのが気になったり
発音・アクセントこれでいいのかな、と思ったり
苦手なRやTHに注意を向けていると内容が頭に入ってこなかったり。
また、覚えたての単語があると、そこで急に意味がわからなくなる。
いろいろ気になって、口では一応ちゃんと読んでるし、どんどん読み続けてもいるんだけど、理解が出来てなくて、ただ口だけ動いてるという状態。
こんなことで「これ意味あるんだろうか?しんどいのに・・」と思ったりしてました。
あと、英語の文型のイメージがしっかりできてない時も、読むスピードに内容の理解が追いつかなかったなぁ。
そう、思い出のように書いてますが・・
そうなんです、私は今は音読があまりつらくないんです、むしろ楽しいし、声に出して読んだ方が理解が深まるくらいです。
でも、以前は・・初級や中級になりたての頃はそうじゃなかった。
これって、
「認知のリソース」が足りてなかったんですね。
発音に気を付けたり、単語の意味を一生懸命思い出したりすることで
脳が「もういっぱいいっぱいです」と言っていた、ということ。
だから読んでる英文の意味を、脳内で理解する余力がない状態だったんですね。
この状態では、いくら繰り返しても確かに意味なさそうですよね。
効果の出る英語音読のやり方
「英語の音読は意味ない」説を調べてわかってきた、音読の目的としてふさわしくないもの3点
- 発音
- リズムやイントネーション習得
- 会話
これらは当然音読の目的からはずしましょう。
そのうえで、脳の「認知リソース」を減らさない音読をすればいいんですよね。
では、具体的に何を目的にして、どうやれば音読すれば効果があるのでしょう?
音読って結局何に効果があるの?
音読で上げることができるスキルって何だろう?
そこに目的を絞って、適切な音読方法を知りたいですよね。そこで
音読に効果があるとする文献を読み漁ってみました。そこに書かれていた音読の効果はこの三つ。
- 文法
- 単語
- リスニング・リーディング力向上
多くのサイトや論文で
英語の音読は文法・単語・リスニング・リーディング力に効果がある、とされていました。
文法や単語が体にしみこみ、無意識で使えるようになる
それによって
リスニングとリーディングスキルが向上する
論文としては、音読のメリットデメリットも明確に伝えてくれていて、これが分かりやすかったです
国立国会図書館デジタルコレクション 音読による直後の記憶保持と学習項目の内在化に及ぼす効果
佐藤,あずさ 大学英語教育学会(JACET)中国・四国支部
・・とリンクは張ってますが読むの・・大変そうですよね。
リンク開いて、ずらっと並ぶ文字を見てそっと閉じたそこのあなた、安心してください。
要点のみを簡単な言葉に置き換えて紹介しますね。
【音読のメリット】
音読によって文字を音の情報に変換するのが早くなる
音読によって音で 自動的に脳内で 英語を理解
意味を理解しつつ音読することで音を心の中でリピート
音を心の中でリピートし、心の中で効率的に保つことによって語彙や構文などを定着させることができる
音読が、単語や構文を身につけるのに役立つ、というのはこのような仕組みだったんですね。
そしてこの論文にも書かれていました。
【音読のデメリット】
・内容理解を伴わない「空読み」が起きる
(脳のリソースが足りなくて意味わからないまま読む状態を「空読み」と呼ぶんですね)
・音の処理をすることで、速読の妨げになる
そして、上記の点を踏まえて、大学内で100人を超える英文科の学生を対象に実験を行ったようです。
その結論
「読んだものを心の中で音にすることや、覚えておくこと、
そして単語などの新たに学んだことを定着させることにも効果があり、
英語学習を効率化させることに音読は役立つ」となっていました。
注意すべき点
・英語があまり得意ではないグループにおいてよい結果が出た
という点と
・音読に使ったのは、「初見でも十分意味が理解できる文」を題材にしていた
という点です。
初見で意味が理解できない文を使ってしまうと、脳のワーキングメモリーをオーバーして音読の効果が得られない
黙読のスピードを上げるために音読をおこなって、TOEICのスコアアップにつながった、とするサイトもありました。
「英語を読むスピードを上げるためにプロトレーナーが取った戦略は「音読」だった。科学的理論に基づくパーソナルトレーニング体験談。」
英語音読のコツ まとめ これで効果アップ!
私は今では音読大好きです。
それは音読の効果を身をもって実感できるようになったから。やれば伸びると体感したからです。
だから、ぜひ多くの皆さんに、音読を日々の英語の勉強に取り入れてほしいと思ってます。
そのためには効率のいい音読用の文選びが大切。
- 簡単な文
- 繰り返す
この2点を両方満たすものを選ぶのがベストチョイスなわけですが
二つ目の「繰り返す」が、実際やってみた体験から言うと、けっこう難しくて。
要は、簡単な文であってもあまり興味ないものを選ぶと「つまらない」と感じることが多いんです。
簡単な文でも、読んでてつまらないと、嫌になってやめてしまう、という落とし穴があるのです。
読むのが簡単=繰り返し読める、という式は成り立たない。
ではどうするか。
私が実際にやってみて、これはお勧めできる!と思う作戦は、
「好きな文の中から、脳のリソースをくいすぎない文を選ぶ」です。
音読の効果を上げるには、出来るだけ多くの量を読むほうがいい
さらに、読む量も重要です。
「英語教育ニュース」という、学校の英語の先生たちが読む教育専門雑誌に2009年にのった京都外国語大学教授(当時)の鈴木寿一先生のコラムに、
「音読」こそがすべての基本 ―音読指導で生徒の英語力を向上させるためのQ&A; というタイトルで、なぜ音読が効果的なのか、ということが分かりやすく書いてあります。
その中に、「多様な方法で大量に行うことが必要です」という記述がありました。
音読力は全般的な英語能力と相関関係があり、また大量に音読することで、リスニング力の向上と、理解を伴った黙読の速度向上、進出表現の定着と、英文の要約に効果があった、と書いてありました。
つまり
たくさん音読することで
・リスニング力が上がる
・黙読でのスピードが速くなる
・新しい単語・表現が覚えやすくなる
・英文を読んだときの要旨を把握する力が上がる
というのです!
これ、すごくないですか?たくさん音読することで、
リスニングが聞こえるようになって
長文が早く読めて
単語が覚えられて
読んだときに要点がすぐわかるようになる
ということが研究でわかっているそうなんです。
こうして音読の効果が実証されていることを知ると、音読へのやる気もあがりますよね!
初心者の音読にオススメの洋書は対訳もの
ということで、とにかくたくさん英文を音読したいわけですが、いったい何を音読したらいいでしょう?
どんなに簡単な英文で書かれていても、初心者のうちはほんの少しの知らない単語が挫折のもとになりがちですし、
かといって、知らない単語が一つもない文なんてどこにもないし。
何よりそれでは、音読のメリットのひとつである「単語の習得」が出来ません。
そこで私が初心者さんにオススメしたいのは対訳になっているもの、です。
実際、耳学ばかりで英語を読むのが苦手で、何度も音読学習を挫折した私が音読好きになれたきっかけが対訳ものでした。
対訳とは
「対訳」とは、「翻訳」に似ているのですが、「翻訳」したものと「原文」を並べてあるもののことです。
英語の本なら、英語の原文のすぐそばに和訳の文が載っているもの。
シリーズによって違うのですが、1行ずつルビをふるように訳が同じページに書かれているもの、見開きで左ページが英語原文・右ページが和文となっているものなどがあります。
漫画だと「バイリンガル版」という名前がついていて、漫画そのものは英文になって、枠外にとても小さな和訳が付いているものも出版されています。
対訳がおすすめな理由
多少知らない単語が混ざっていてもいいから、とても簡単な英文を選ぶ、ということを前提としているので、わざわざ対訳じゃなくてもいいじゃないか、というご意見もあるでしょう。
が、その「ほんのちょっとの知らない単語」の存在が、英語を読むことにまだ慣れていない段階では結構なストレスになり、挫折のきっかけになりうる・・ということを、自分の経験として知っている私としては、最初はぜひ「対訳」を選んでほしい。
なぜなら「読んでる途中で手を止めて、スマホや辞書で意味を調べる」というちょっとした作業ですら、英語音読継続の妨げになるということを知っているから!なのであります。
対訳なら、すぐ右のページに和訳があるし、なんなら欄外に重要単語欄みたいなものが親切にも設けられていたりするからです。
選んだ本を音読に使う時の注意
どこを音読するのか
もちろん1冊まるまる音読するんじゃないです。
あ、ここ好きだな、とか、逆に、あれ?ここ読んでて意味わからないな、と思う箇所をピックアップ。
分量としては1ページ分以上にはならないようにして、繰り返し音読してみてください。
多すぎると挫折の原因になりますよね。
あまり興味のない箇所も、「やりたくないなー」という気持ちがわいてきます。
モチベーションを大切に「読みたい」「理解したい」部分を中心に、多すぎない分量(目安・1ページ分以内)で音読しましょう。
対訳本紹介
IBC対訳ライブラリーのシリーズは、左ページに英語原文・右に和訳ページの構成で、枠外に重要語句や表現のWordリストが載っている構成になっています。さらに、英語原文が中学英語レベル。原作に思い入れがありすぎると簡略化されているのが物足りないかもしれませんが、英語力向上した暁には本物の洋書読んでやるぞ!というモチベーションにするといいと思います。
私はホームズ好きなので、私が選ぶならこのあたりですが、他にも「赤毛のアン」や「不思議の国のアリス」、またアガサ・クリスティなども面白そうです。
しかもナレーターのMP3つき!
映画好きなら、スクリーンプレイシリーズもいいですね。
IBC大役シリーズに比べると、映画のセリフそのままなので決して「簡単な文」とは言えません!
が、本当に好きな映画を選べば楽しんで読めることは断言できます。
実際に私が英語を勉強し始めて、中学英語がままならない状態でしたけど「プラダを着た悪魔」を最後まで読めた経験があります。単語も知らないものばかりで難しく感じましたが、中にはむつかしくないシーンだってもちろんあるので、簡単そうな場面を選んで、セリフを言うつもりで音読したりしました。
スクリーンプレイで私が持ってるのはこの4冊です。
毎日少しずつでも読んでいれば、継続していればチリツモ。
楽しみながら継続して、いつの間にか脱初級!ですよ。
英語の音読の効果について、もっと読みたい方むけ資料
音読活動の再考察(筑波学院大学)(PDF)
著者は、音読に伴う認知プロセス、音読の目的、レッスンのどの段階で音読を活用できるかについて論じています。著者は、音読は流暢性、発音、理解力を向上させる効果的なツールであると主張しています。
ただし、学習者の目標やレベルに合わせて音読を活用することが重要です。
具体的には、音読は以下の効果があると示しています。
- 記憶力:音読することで、視覚的に見た単語や文を、聴覚的に聞くことによって記憶に定着させることができる。
- 流暢性:音読を繰り返すことで、単語や文をよりスムーズに読むことができるようになる。
- 理解力:音読をすることで、文章の意味をより深く理解することができる。
その他参考サイト
大人のやり直し英語講師
・企業様のTOEIC講習委託講師
・福岡県職業訓練TOEIC講習委託講師
・個人の生徒様のやり直し英語・TOEIC・英検・高校受験大学受験
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